この記事では原付き初心者が守るべき注意点について書いていきます。原付きを長年運転してみて最初から知っておけばこんな事にならなかったのに…という事がいくつもあります。原付き初心者の方は絶対にこれらの事を頭に入れておいてください。
原付きにおける定期的整備の重要性
原付初心者だった私は完全に自転車の延長の感覚で乗っていました。だから自転車と同じく整備なんてしなくてもずっと走ってくれるもんなんだろうとタカをくくっていました。こうした行動を取った結果どのような事が起きたのかと言うと…、
エンジンオイルを気にしていなかった為、エンジンが劣化しバイク終了
初心者だった頃は1年以上エンジンオイルを交換しないなんて事はザラでした。というかそもそもエンジンオイルを定期的に交換しなければいけないなんて事すら知りませんでした。通常エンジンオイルは3000キロ、もしくは半年くらい乗ったら交換しなければならないものですがこれを完全に無視していました。
その結果エンジンを劣化させてしまう事になりました。具体的には普通に走ろうとしても出足が悪かったり(加速が悪い)、スピードが安定しないなどの症状に見舞われる事となりました。(複数のバイク屋さんに見てもらった結果エンジン自体の問題という事でした。)
初心者の方はこんな感じでエンジンを劣化させない為にもしっかりとエンジンオイルの定期的な交換をしましょう。自分で出来ないのであればバイク屋さんに持っていけば高くても3000円くらいでやってもらえます。(私の近所のバイク屋さんでは2000円)
バイクで一番重要な部分はどこかと言うとそれはエンジンです。他の部分が駄目になってもそれは交換すればいいだけですが、エンジンの場合は違います。これを変えるとなると中古の原付が買えてしまう位の金額になってしまいます。つまりエンジンが駄目になったら、原付の場合ほぼ終了と考えていいと言う事です。だからこそエンジンを大切にするために定期的なオイル交換が重要なのです。
タイヤの整備をしないと突然パンク、転倒する
タイヤの点検整備も非常に重要です。実際これを怠ったために、突然のパンクで通勤の足が無くなる、なんでもないような左折をしようとした時にスリップして転倒というような事を経験しました。
タイヤの空気圧チェック
タイヤの空気圧は乗る時に常にチェックしましょう。空気が甘いと原付を押したときに重いような感覚になります。また指で押せば甘いかどうかチェックできます。指でタイヤを押したときに、簡単に押せてしまうような状態で走ると突然パンクしたりします。
タイヤの溝チェック
タイヤの溝があるかどうかも同じように常にチェックしましょう。これが無くなるとスリップしやすくなります。よくタイヤつるつるで危ないなどと表現されますが、本当に危ないです。これで私はスリップして転倒した事があります。雨の日左折しようとした時、タイヤが滑り頭を強打。これが普通に溝のある状態のタイヤだったらこんな事にはなっていなかったと思います。つるつる状態のタイヤで走るのだけは止めましょう(特に雨の日は絶対にダメ)。
冬に原付を乗る時の注意点
原付き乗りにとって一番キツイのは冬季です。初心者だった私は吹雪の中を何も考えずに普通に走っていくというような嘘みたいな事をしていました。
雪の時にバイクを走らせることができるのは超上級者
原付き初心者の方は絶対に雪の日に原付で走ってはいけません。4輪と違って2輪は恐ろしくスリップの可能性が高まります。これについても私は自転車の感覚でいたのですが、バイクが走る場所は車道です。スリップ=終了です。そうでなくても大けがは免れません。
私は原付歴が10年くらいですが、この位乗っていても雪道を走る勇気とテクニックを持っていません。馴染みのバイク屋さんはチェーンをしていなくても雪道なりの走り方があると言っていますが、私は雪が降ったら原付で走る事を諦める事にしています。
雪が降ったら別の交通手段を考える、これが当たり前ですが最善の道です。間違っても初心者が雪道をバイクで行くなどという事のないようにしましょう。
防寒対策:冬に原付に乗るならこれを装備するのは必須
冬季において、バイクの敵は雪だけではありません。その寒さ自体もかなり厄介です。考えてみればバイクで走るって行為はずっと扇風機の前にいるようなものです。冬なのにその寒空の下、扇風機に当たっている状態…。どんなに寒いか想像できると思います。そんな寒さ対策に絶対必要なアイテムが次の3点です。
ネックウォーマー
私は最初マフラーをしてオシャレに原付を乗っていたのですが、マフラーよりも断然ネックウォーマーがおすすめです。防風防寒性能が段違いの差があります。より寒い時はネックウォーマーを顔の方にずらして顔の保温までできます。これが無ければ冬原付に乗れないと思うほどの重要アイテムです。
手袋
ただの手袋では駄目です。バイク用やスキー用の特別防風防寒性能が高いものでなければなりません。普通のやつだと寒さが手袋を貫通してきます。
インナータイツ
忘れてはならないのが脚の防寒対策。防寒性能があるインナータイツを履くだけで全然違ってくるのでこれも必須です。
雨や暴風の時の乗り方:原付でスリップしない為のコツ
これも別の交通手段を考えれば一番安全…なのですが、そうも言ってられない状況はあります。雨のたびにバスや電車を使っていたら出費がかさむし、現実的ではありません。なのでそんな状況でバイクに乗らなければならない時、次のような事を覚えておいてください。原付でスリップしない為のコツです。
路面の状態をよく見る
原付き初心者の方は、路面の状態を常にしっかりと見る癖をつけましょう。晴天の日であればほぼ大丈夫ですが、問題なのは雨の日。濡れた路面と言うのは本当に良く滑ります。晴天の日と雨の日では運転する時の神経の使い方が全く変わってくるという事を肝に銘じましょう。
晴れの日では大丈夫だったコーナリングの仕方が雨の日では駄目という事が普通にあります。雨の日は絶対に慎重になりましょう。また、雨の日に原付を運転する際に気を付けたい場所というものがあります。その場所というのは以下です。
- 路面標示 30とか40とか制限時速が路面に書いてあったり、信号前の停止線などもそうです。路肩の白線部分もです。これらを通過するだけならまだいいのですが、ここでブレーキをかけると本当に良くに滑ります。他の部分と違って摩擦が弱いので良く滑るのです。なので私はこういった路面標示の場所でブレーキをしないように気を付けています。
- マンホール マンホールも滑りやすい代表とされています。この上でもブレーキをしないように、できる事なら通過もしないようにコースを選ぶようにしてください。
万が一、スリップした時の事を考えて走る
例えば雨が降っていて、対向車線から大型トラックが走ってきたら…。この時スリップしてトラックの方に突っ込んでいったら終わってしまいますよね?この時スリップしないように気を付けるだけでなく、万が一スリップした時の事も考えて走ります。
具体的には車線の位置や微妙なバイクの角度、体の重心などを考えて、スリップしてもトラックの方に行かないようにします。最悪スリップした原付だけはトラックの方に行ってもいいので身体だけは歩道側に逃れられるように、常にそれをイメージしながら走ると良いです。
原付きで交差点を通過する時の注意点
対向車線に右折待ちの車がいる状態で交差点を直進しようとする時は注意が必要です。前の車が大型の車で自分の姿が対向車に見えない状態だと勢い良く右折してきて轢かれそうになります。
- 交差点
- 前の車が大きくて自分の姿が対向車に見えていない
- 後続車が微妙に離れている
こんな条件が揃うと対向車がイケル!と思って勢いよく右折してきます。非常に危ないです。これを避けるにはどうすればいいのかと言うと、簡単です。
原付は通常道路の一番左端を走っていると思いますが、この時だけは右側に寄って対向車に「いますよ」アピールをします。こうすれば、勢いよく右折してきて巻き込まれるなんて事はなくなります。常に道路の左しか走ってはいけないなんて思っていると思わぬ危険に遭遇する事になります。原付は小さいので常に存在感をアピールしながら走りましょう。
キーとじ込みしてしまった時の対処法
原付きバイクのシートの中にキーを入れて閉じてしまう。原付き初心者の頃に何回かやってしまいました。スペアキーを家に取りに行くために2時間くらい歩いたりした事もあります。でも今だったら絶対にこんなに歩きません。次の対処方法で済ませます。
シートにキーとじ込みしてしまった時の対処方法
- 強引にシートを力で引き上げる 原付きのシートはロックが掛かった状態でも少しだったら横から開きます。この隙間に手を入れ強引に取り出します。この技はかなりの荒業なのでシートのロック部分を傷める可能性があるので、嫌ならば次の手段を使ってください。
- 近所のバイク屋さんに開けてもらう 歩いて押していける位置にバイク屋さんがあるのなら開けてもらえる可能性があります。私はやってもらった事はありませんが、キーが無くても開ける方法はあるようです。可能かどうか、工賃はいくらかなど、電話して聞いてみましょう。
- キーとじ込みに対応してくれる業者を呼ぶ そういった業者さんがいますのでネットで調べて呼びます。鍵を開けるだけだったらそこまで高い金額にはなりません。24時間365日対応してくれる業者さんもあるようなので『バイク キーとじ込み』などと検索して調べてみましょう。
キー閉じ込み、紛失の予防策
外出先でキーをシートに閉じ込めてしまったり、紛失したら本当に困ります。そういった事を想定し、予防しておきましょう。
- スペアキーを作って保管(おすすめ) 私の場合はスペアキーを新たに作り、職場のロッカーにも入れておきました。こうしておけば、最悪紛失しても困る事は無くなります。
- 任意保険やJAFに加入しておく バイクの任意保険やJAFに入っていればキーとじ込みに対応してもらえます。
まとめ:原付き初心者は注意点をしっかり守らないと後悔する
原付き初心者ほど自転車のような軽い感覚で乗ってしまうというのが大きなポイントです。原付は免許こそ取りやすいものの、行動を走る立派な車両です。私のようにバイクの寿命を短くしてしまったり、自転車と同じ感覚で走って転倒して怪我をする事のないようにしてください。最後に原付き初心者が守るべき注意点をまとめておきます。
- エンジンオイルは定期的に点検、交換する。しないとエンジンが駄目になり、新しい原付を買った方が安い事になる。
- 雪の日はそもそも乗らない。冬季に乗るのなら防寒3アイテムを忘れずに。
- 雨や暴風の日は、万が一スリップした時の事を頭に入れながら走る。
- 路面の状態を見極めて走る。
- 交差点では対向車にアピール。
- キーとじ込みを想定、予防しておく。